19番・立江寺から鶴林寺・太龍寺越え3
鶴林寺の登り口からへんろ道を歩いて集落を通り過ぎると、一気に道は急勾配になってきました。
今日はとても暑くて、立江寺から歩いてきた10kmのエネルギー消費が重くのしかかってきます。ただ、こう言った山道は
わりと涼しいので、舗装路を歩いているときとは比べ物にならないくらい爽快です。歩き続けていると、へんろ道は一段と山の中に
入って行き、丸太の急な登り階段へと続いていきます。
途中の「水呑み大師」の祠(ほこら)前にあるベンチで一旦休憩。
また、気合を入れなおして急な登り階段を登り続けます。途中で鶴林寺への登りの車道を2・3回横切って登り続けると、ようやく鶴林寺の
駐車場へ到着。
駐車場からは、少しばかり歩くと山門を通過、そして本堂に到着。時間は10:30。
早速お参りを済ませて、お寺のベンチでお接待でいただいた夏みかんをいただきぃ。あとから上がってきた歩きのお遍路さんにもお裾分け。
疲れていると、すっぱいものが本当においしいです。
少し休憩した後、鶴林寺のベンチで少し早めのお昼ご飯とします。時間は11:00。朝早くから歩いているので、もう既にお腹ぺこぺこ。
お昼ご飯をいただいて、11:30。
さあ、次のお寺の太龍寺に向けて出発です。
鶴林寺の本堂の下の建物の脇から下りの遍路道が始まります。かなり急な道を金剛杖を頼りに下りていくと、車道を横切って、へんろ道は石階段になります。
下りの石階段はホントつらいです。足が笑い出します。石段を下りると遍路道は林の中を縫って続き谷まで約2.5km、標高差で約400メートル下ります。
下には、那珂川が流れていてレンガ貼りの立派な休憩所までできていました。
さて、ここからは、もう一つの山登り。太龍寺への道の始まりです。那珂川にかかる橋(結構高くて見晴らしがいいです)を渡って右へ遍路道は続きます。
橋を渡って阿南市水井町に入ると、遍路道は巾3m程度のコンクリート林道になり、緩やかな登りが太龍寺の登山口(写真左から2番目)まで約5km続きます。道沿いには
途中に苔むしたような年代物の休憩所がありました。
太龍寺の登山口あたりで標高180mです。5kmの緩やかな林道は130mも登ってきたことになるんですね。さぁ、本日最後の難所の登りが始まります。ここから太龍寺本堂までは
1.7kmの丸太の階段が延々と続きます。太龍寺は標高520mですので340mの山登りとなります。
今日は朝から結構歩いてきましたので、札所0番スタッフもさすがにすでにいっぱいいっぱいの状態。泣き顔になってきました。途中、がけ崩れの跡にかけられた橋を
過ぎると、もう間もなく太龍寺に到着。。。と言いたいところですが、ここから最後が結構きつい坂なんです。最後の力を振り絞ってやっと到着。時間は15:00過ぎ。
お参りを済ませて今回のお遍路は終了です。
ロープウェイに乗ってみたいなってことで、太龍寺からはロープウェイを使って下山。下のホテル鷲の里で宿泊。翌日タクシーでJRくわの駅まで。そして帰宅となりました。
太龍寺から続きを歩かれる方は、ロープウェイを使わずに本堂から戻ってくると下りの遍路道が続いています。標高差で440m、約4km下ると民宿が2件、龍山荘さんと坂口屋さんがあります。
■ロープウェイで下りると、
ホテル鷲の里:0885-42-2721 徳島県勝浦郡勝浦町生名字石垣3-1(太龍寺ロープウェイ下)
■22番平等寺方面へ歩かれる方は、
民宿龍山荘:0884-25-0658 徳島県阿南市加茂町黒河6
民宿坂口屋:0884-35-1201 徳島県阿南市加茂町黒河22
さて、今回のお遍路は19番立江寺から21番太龍寺までの19.8kmを歩いて、標高500mの鶴林寺、標高520mの太龍寺の2つの山を登ったわけですが、通常の歩き遍路の場合、
次の22番平等寺へ向かおうとすれば、民宿までにさらに遍路道4kmの山道の下りがあります。
立江寺を朝7:00に出発して、太龍寺でお参りを済ませれば15:30ごろ。これから4kmの山道を下るのは速足の方でないと少しつらいかもしれませんね。
夏場の日の長いうちはいいですが、やはり時間的なことを考えれば立江寺から鶴林寺の麓までの10kmは前日に済ませておいて、鶴林寺の麓の民宿金子やんに宿泊というのが
安全な行程かもしれないですね。